羊の旨みを楽しみ、さらりと〆る。

炭焼き成吉思汗 やまか

TEXT/KAGEHIRO WATANABE, PHOTO/NAOKO TAKAHASHI

ジンギスカンの激戦区すすきのの一角にあるこのお店。老舗の質屋さんを改装した名残で、中には蔵の立派な扉があったり、大正時代の番頭さんの半纏が飾ってあったりします。そのせいもあるのか親しみやすい雰囲気が漂っていて、実際、長居するお客さんが多いそうです。一人で来る女性の方も増えているとのことでした。

初めてこのお店に行くのならまずは「盛り合わせ」を頼むのがおすすめです。手切り生ラム・ラム肩ロース・マトン肩ロースがセットになっているので、その中で気に入ったお肉を追加で頼みましょう。お店でさばいている枝肉の中から1日に5人前くらいしかとれないというサーロインもやっぱりおすすめです。柔らかくてクセがなく、両面を10秒焼くくらいでおいしく食べられます。このお肉は開店後すぐになくなってしまうそうですが、予約しておけるとのことでしたので、気になる方は事前に連絡しておきましょう。

ジンギスカンはタレと塩こしょうのどちらかお好みで。タレは甘さひかえめでさらっとしているので、胃がもたれません。ジンギスカンの後の〆は、このタレにダシを入れたつけ汁の「あがりラーメン」で。ほとんどのお客さんが頼むという人気メニューで、特製の細めんのおかげで、羊肉を食べた後でもすんなりとお腹に入ります。ジンギスカン好きの方々は、ラムのソーセージやベーコンもお試しあれ。普段食べているものと少し違う旨みがクセになります。餃子のような「羊(ラム)のパリパリ焼」はホームページでも買えるそうですので、お腹がいっぱいで食べられなかったときはそちらで。このお店の羊づくしを味わえばきっと、牛肉や豚肉と違う羊肉の旨みをもっと楽しめるようになるでしょう。