最後のひと口にまでゆきわたる心配り。

寿し心 なかむら

TEXT/KAGEHIRO WATANABE, PHOTO/NAOKO TAKAHASHI

札幌のまさに中心部、地下歩行空間(チ・カ・ホ)と直結した敷島ビルの地下1階にある「寿し心(すしごころ) なかむら」。約30年の歴史があるお店で、最初は南3条で3年ほど。次にすすきので15年。現在の場所でもすでに13年が経ちますが、すすきの時代からの常連さんも少なくないのだとか。飲食店がひしめき合うこのエリアで、場所がかわってもお客さんが離れないお店。といっても、常連さんじゃなければ入りにくい、なんてことはありません。しかもランチならもっと気軽です。お昼時にはすぐに席が埋まってしまいますが、事前に予約しておけば大丈夫ですよ。

ランチメニューは、数量限定の日替り弁当、まぐろ鉄火丼、そして、握りと巻物のセットが3種類。特におすすめなのは、鉄火巻きがついてくるお得な「Cセット」です。ランチなので手ごろなお値段ですが、ネタは夜に出しているものと同じ。熟成させた合わせ酢と旬の魚介を使った本格的なお寿司が堪能できます。もちろんネタは毎朝市場で仕入れている厳選食材。ランチをやっているからこそ、すぐに使い切ることができて、いつも新鮮なものだけを提供できる、とのことでした。

セットには、ムースやクレープ、黒糖寒天など、お寿司屋さんとしては珍しい日替わりの手作りデザートもついてきます。スイーツが好きな親方直伝のメニューなのだそうです。どれも甘さひかえめの上品な味で、この〆を楽しみに来るお客さんもいるというのも納得。
おなかに余裕があるなら、かにシューマイもぜひ。ズワイガニがぎっしりつまった熱々のシューマイに辛子や紅葉おろしを添えて、ポン酢をつけて頬張る。中華料理屋さんで食べるのとは一味違う、ふんわりとしていながら濃厚な、どことなく和風な味わいです。それに、お昼でも握りやお刺身を頼めますので、セットメニューのほかに一・二貫追加なんて贅沢も。特に土曜日には、ゆっくりと食べていくお客さんが多いそうですよ。行きつけのお寿司屋さんを増やすのにまずはランチから、なんていかがでしょうか?


寿し心 なかむら

札幌市中央区北2条西3丁目 敷島ビルB1F
TEL.011-219-1221
営業時間/11:00~14:00
 (日曜・祝日はランチメニュー無し)
      17:30~23:00
 (日曜・祝日は22:00まで)
定休日/不定