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和菓子屋の心がつくる、渾身の不思議スイーツ。

おもっちーず

TEXT/YUSUKE TOKOSHIMA, PHOTO/NAOKO TAKAHASHI

第2回 地場もん国民大賞
今や北海道はスイーツ王国と呼ばれるほどで、各地に名産や特色を生かしたお菓子やスイーツがあふれています。しかし、札幌市白石区の住宅街に店舗を構える洋菓子舗「スイーツオーケストラ」で販売されている“おもっちーず”は、それらとは一線を画すちょっと異色のスイーツです。数ある北海道スイーツに埋もれてしまわないよう、これまでにないおもしろいお菓子を作るというコンセプトのもとに誕生したのです。

小さなキューブを口に入れると、まるでつきたてのお餅のような食感の後に、濃厚なチーズケーキのような風味が広がります。広報担当の池田さんは「チーズケーキの濃厚さと、お餅のようにのびる食感を、同時に出すことがとても大変でした」と開発当時を振り返ります。もともと和菓子の製造会社として創業した経験と知識が活かされました。原材料にも徹底的にこだわり、北海道産生乳100%のチーズを使用。もちろん牛乳や生クリームも北海道産です。

2011年の販売以来、その食感やコンセプトが話題になり、北海道加工食品コンクール最優秀賞(北海道知事賞)を受賞。また、人気TV番組のスイーツランキングで第1位を獲得するなど、たちまち全国区になりました。プレーンタイプのほかに、“しょこら”と“いちご”をふくめ3バリエーションを販売しています。“おもっちーず”……、おしゃれで気取ったスイーツが際立つ中、素直で飾らないネーミングと親しみやすい見た目も、人気の秘密なのかもしれません。