札幌市内でつくる体にやさしいワイン。

さっぽろ藤野ワイナリー

TEXT/KAGEHIRO WATANABE, PHOTO/SHUN TAKEBE

敷地内を小川が流れ、木々の木蔭で野生のシカが佇む。そんな豊かな自然に囲まれている藤野ワイナリーの醸造所。ここへは2015年9月へ移転したばかりで、会社の設立自体は2009年。「体に負担のないワインをつくりたい」という3人の姉弟の願いから始まった、新しいワイナリーです。

つかっているブドウはすべて道内産。7万5000坪の山で自社栽培を行いながら、余市などの“顔の見える”契約農家さんからだけ仕入れています。こだわっているのは、できるだけ添加物をつかわないでワインをつくること。亜硫酸無使用のサンスフルのワイン以外も、添加物はごく少量におさえています。

藤野ワイナリーのスパークリングワインは、炭酸を注入するのではなく、加温による発酵で発泡させています。ただし、シャンパンなどとは違って、秋につくってクリスマス前に出荷しているので、おりをゆっくりと沈殿させて取り除くといった工程は無し。そのため、おりが混ざった状態ではありますが、独特な味わいがあります。
藤野ワイナリーでは、自社畑のブドウでもワインをつくっていますが、量が少ないためインターネット等では販売していません。そんな貴重な純札幌産の「フジノ・ピノノワール」、見かけたらぜったいに味わってほしい、こだわりがつまったワインです。

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