お金をかけずに楽しむ定山渓。

定山渓温泉 足湯(冬)

TEXT/KAGEHIRO WATANABE, PHOTO/HIROFUMI TATSUKI

札幌の中心部から車で約1時間の距離にある定山渓温泉。江戸時代末期の慶応2年には存在していたという、北海道の代表的な観光温泉地のひとつです。温泉は、ホテルや旅館に宿泊してじっくりと堪能するのも良いですが、日帰りで行くのも乙なもの。今回は、お金をかけずにいつでも気軽に楽しめる足湯をご紹介します。

自分の車で行くなら、まずは国道230号沿いにある「足のふれあい太郎の湯」へ。広めの足湯なので、大人数で行っても一緒にのんびりできます。
そこから定山渓温泉の中心部へ向かうと、木造の門が目印の定山源泉公園があります。この公園内には、岩で囲まれた足湯や手湯の他、「温泉たまごの湯」も用意されています。高温の源泉に玉子を入れて20分ほど待てば、出来たてを味わうことができるので、ぜひお試しください。
公園前の道をさらに奥へ進むと、目立つ赤い屋根の岩戸観音堂が見えてきます。その隣にあるのが、「長寿と健康の足つぼの湯」です。足湯の底には、足裏を刺激できるように小石が敷き詰めてあるので、そばに設置されている足ツボの効能の図を見ながら、自分の健康状態を確かめてみてはいかがでしょうか。

定山渓温泉内を散策していると、さまざまな像を目にします。ゆたかなあごひげをたくわえた定山坊像もそのひとつ。岡山生まれの僧侶である美泉定山(みいずみじょうざん)、通称定山坊は、湯治場開発をすすめた、定山渓温泉の生みの親とも言うべき人物です。
その他、定山渓温泉内のいたるところに河童の像があります。この像の由来は、青年が河童に魅入られ、川に引きずりこまれたという伝説。この青年は河童とともに幸せに暮らすようになり、その後、川で遭難する者はいなくなったのだとか。河童の像は全部で21体あるので、足湯を巡りながら探してみるのもおすすめです。

定山渓温泉 足湯

札幌市南区
TEL.011-598-2012
営業時間/ (足のふれあい太郎の湯)・ (長寿と健康の足つぼの湯)7:00〜20:00 (定山源泉公園)     7:00〜21:00 入館料/無料 営業日/年中無休 jozankei.jp