明治の香りが残る、赤煉瓦の北海道遺産。
サッポロビール博物館 TEXT/KAGEHIRO WATANABE, PHOTO/SHUN TAKEBE札幌の市章にもなっている星印。この、開拓史に端を発する五稜星は、北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)、旧札幌農学校演武場(時計台)、豊平館、清華亭などの明治時代から残る建造物でも見ることができます。サッポロビール博物館もそのひとつ。日本で唯一のビール博物館にして、北海道遺産「札幌苗穂地区の工場・記念館群」にも指定されている明治期の歴史的建造物なのです。
札幌駅から約2km、開拓使麦酒工場の跡地であるサッポロガーデンパーク。この敷地内にある、サッポロビール園と併設の赤レンガ造りの建物がサッポロビール博物館です。入り口そばに積み上げられた樽には、右上から縦に「麦とホツプを製す連者ビイルとゆふ酒になる(麦とホップを製すればビールという酒になる)」の文字。明治9年(1876年)の醸造所開業当時のものを再現しているのだとか。
開拓使麦酒醸造所からサッポロビール株式会社へとつながる歴史や、開拓使次官として開業にかかわった黒田清隆の紹介、工場の模型、20世紀中頃のビール瓶やポスターなどの展示のほか、麦汁を煮立たせるのに使われていた直径約6m、全高約10mの釜も見ることができます。自由見学で気軽に見るもよし、ガイドツアーでしっかり学ぶもよし。「開拓使麦酒」、北海道限定の「クラシック」など、できたてのビールを味わえるテイスティングサロンもあります。目と舌で体感して札幌の歴史に想いを馳せる、なんて休日はいかがでしょうか。
サッポロビール博物館はリニューアル工事のため、2016年2月12日(金)から4月中旬まで休館となります。詳細は以下をご覧ください。
http://www.sapporobeer.jp/brewery/s_museum/event/20151119/index.html
サッポロビール博物館
札幌市東区北7条東9丁目1
TEL.011-748-1876
営業時間/10:30~18:30
(入館は18:00まで)
テイスティングL.O.〜18:00
ショップ〜18:00
休館日/月曜 (祝日の場合は翌日)
2015/12/30~2016/1/4
※2015/12/29は13時まで営業
2016/2/12〜4月中旬
www.sapporobeer.jp/brewery/s_museum